中野英雄
なかのひでお
男性
女優/俳優
♥♥♥♥♥
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- ビジュアル3.2
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名無し
この方に関しては、やはり「アウトレイジ」木村役が印象深い。
詳しく読むアウトレイジシリーズのコンセプトは、時代劇の系譜にあたる「正義の任侠」の全否定であり、人間が本来持つ「狡猾さ」「卑怯さ」「我が身かわいさ」「小ささ」を当たり前のものとして描いている点が最大の特徴です。
まっすぐな人間が報われるわけがないアウトレイジの世界で、木村は場違いなほど前世代の「ヤクザ」であり続けます。
その情熱が全て片岡(小日向文世)や花菱会の思惑に利用されているという事実がありながらも、木村をただのピエロではなく、男としてかっこいいとも思えるのは、ひとえに中野英雄の演技力によるものでしょう。
中野氏は北野監督自身に前々から出演を打診されていたようですが、木村はまさに彼のためにある役である気がします。
塩見三省や加瀬亮など普段とは真逆の役柄に扮するキャストが多い中、ヤクザ役のプロフェッショナルである中野英雄が起用された木村は、ひょっとしたら既存の任侠作品全ての象徴であり、その哀しくも激しい顛末は、本作を含める北野映画がこれまでアンチテーゼとしてきた、古き良きヤクザのイメージへのねぎらいとはなむけだったのかもしれません。